法然上人 一刀十念御自作座像(西福寺御影堂御本尊)
【令和5年10月】
「随順佛教」
佛教、お釈迦さまの説かれた教えの基本は「廃悪修善」です。悪いことをしないで善いことをしなさいと言うことです。
しかし、こんな当たり前の事すら出来ないのが私達です。また、自分では気をつけていても何時悪縁に巻き込まれて罪を犯すこともあるかも知れない私達です。私たちは常に思わなくてよい事ばかり思い、言わなくてよい事ばかり言い、しなくてもよい事ばかりして、人を平気でキヅ付けている。その事にすら気付けない情けない私達なんです。それが凡夫なんです。
だからこそ法然上人は『善き地に善き種を蒔かんが如し。構えて善人にして、しかも念佛すべし。これを、真実に佛教に随う者というなり。』(御法語後編21章)と言うお言葉を残されています。
私たちは、出来るだけ悪い縁を遠ざけ、善き縁を近づけなければなりません。何よりも一番良い縁とは、法然上人が申されている通り、お念佛を申すことです。お念佛を申すことにより、必ず救われて、今をより善く生きることが出来るのです。
お念佛を申すことが、お釈迦さまが説かれた佛の教えに随順し、佛の救いに叶うことなのです。
この善い縁がより一層強くなるように、日々のお念佛に励みたいものです。
2023年10月1日
二橋 信玄 (大原山西福寺 第51世)