今月の言葉(令和4年7月)

大原山西福寺 第51世 二橋 信玄より

【令和4年7月】

   

 坂三里 つらさが楽し 里帰り
 青葉の彼方 桃の咲く家

(田中木叉上人)

 

里帰りの嬉しさをあらわした句ですが、嫁がれた女性には、幼き時代の懐かしき我が故郷、我が家と憶い浮かべさせるでありましょう。又、故郷を後にした人達にとっても同様に望郷の念を呼び起こすでしょう。

 

 この句の「求めるものは苦しみの向こうにある。苦は楽の種、努力すれば目的が達成できる。」と受け止めると一層味わいのある句になります。


 困難から逃げず、真正面から向かっていこうとする勇気を与えてくれます。


 句の中の「里帰り」は正しく親の居られるお浄土・生まれ難い浄佛国土に往生させていただく喜びであります。安らかで豊かな信仰の心を育てるために、佛や先祖を敬う信仰生活が大事です。

2022年7月1日 

二橋 信玄 (大原山西福寺 第51世)