大原山西福寺 第51世 二橋 信玄より
【令和4年5月】
浄土で咲く蓮の華
『五会法事讃』というお経さまに、「この世で一人お念仏をお称えしたならば、西方極楽浄土に一つの蓮の華が咲き開く。そして、その人が、一生涯お念仏を称え続けたならば、その時咲いたその蓮の華を、観音菩薩がいだきかかえてくださってお迎えくださるのです。」と、説かれています。
何時でも、何処でも、誰でも称える事の出来るお念仏が今を生きる証しなのです。
『南無阿弥陀仏』のお念仏を日々続けることこそ、数ある命の中で、人として命を戴くことができた私たちのとるべき姿であるとお釈迦様はお説きです。
日々の生活におわれている私たちには、『西方極楽浄土で咲く蓮の華』は見る事はできません。
しかし、西方極楽浄土では、私の生まれる大きな蓮の華が間違いなく咲き開いているのです。
この世でお唱えさせて頂くお念仏は、その華の根となって私たちをしっかりと支えてくださるのです。
「何も咲かない寒い日は、 下へ下へと根をのばせ やがて大きな華が咲く」
お念仏の日暮しは、私たちの根となって大きな華を咲かせてくださるのです。
小さな悪、小さな善、何事も始めは小さなものかもしれない。しかし、小さな悪は放置せず、たとえ小さな善であっても、それを積み重ねて行くことが大事ですね。
2022年5月1日
二橋 信玄 (大原山西福寺 第51世)